禺画像]
これは大変いい本でした。
筆者は現在、45歳。話は、筆者が8歳のころから始まります。
母親は、統合失調症。
8歳の筆者は、今でいうヤングケアラーとして母を助けます。
母がいる「くるった世界」と、世間の人たちがいる「ふつうの世界」の間に入って、その橋渡しをします。
それは8歳の子どもが大人になるようなもので、あるいは、母のケアのために1秒を1年として生きるような、「1万年生きた子ども」になってしまう体験でした。
この体験によって筆者は心が壊れます。
本書では、その心の内面を大変深く掘り下げて言葉にしていきます。
そして、その言葉の数々によって、統合失調症の母をケアする子どもが、どれだけ過酷な人生を歩むのかが理解できます。
深い本でした。おススメします。