Steelcase の「Gesture, Leap(ジェスチャー、リープ)」放浪記
2014-10-15


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椅子の重要性に気が付いたのは50歳を超えてからです。
若い頃はどんな椅子でもどんどん作業ができました。
しかし今は違います。

9年前にクリニックを建てた時、何も分からずに椅子を購入しました。
診察用の椅子は偶然にも大変座り心地がよく、現在でも愛用しています。ITOKI ですね。
ところが院長室の椅子がまったくよろしくない。
姿勢を保てないんですね。
パソコンにも向かえないし、リラックスもできない。
メーカーは書きませんが、およそ10万円の椅子です。

昨年、自宅書斎の椅子を買い換えました。
オカムラのコンテッサ。
デザインに惚れ込んだ部分もありますが、やはり座り心地が良い。
座面が広く、胡座もかけるなど、リラックスもできます。
ただ、(買わなかった)アーロンチェアに比べて、ちょっとメッシュが硬い。
不満はないけど、100点ではない、、、という感じです。

さて、院長室の椅子。
いろいろな椅子を検討しましたが、恩師の先生に勧められたのがアメリカのSteelcase。
向こうではハーマンミラーよりも人気であるとか。
デザインはちょっと「事務的」な印象。
なので、コンテッサを購入した時には検討すらしませんでした。
しかしこのSteelcase、見れば見る程、深みを感じるデザインと思えてきました。
華はないけど、飽きが来ないような。

で、同社を代表する椅子が、Leap(写真右の黒、革製)。
そして最新作のGesture(写真左のグレイ、布製)。

休診を利用して日本橋まで実物を見に行き、試しに1時間弱座ってみました。

まずGesture。座り心地とか背面の感触とか、大変素晴らしい。
デザインもけっこうカッコ良い。
で、思ったほど大きくない(もう少し大きくても良いなと感じた)。
そして、背面が後方に向かって反っているので、背中を包んでくれる感がない。
リクライニングするとけっこう倒れるので、この椅子は本当であればヘッドレストが必要なのでは? と思ってしまいました。

そして、「売り」である360°動くアーム。
ま、そこまでまめに動かしませんから、装備としてはちょっと過剰(もしくは価格を押し上げている)かなと感じました。
15万円を払う価値はありそうですけど、ちょっと期待が大きすぎた印象です。

いっぽうの Leap。本当は布製に座りたかったけど、展示してあったのは革製。
Gesture同様、あまり大きくなくて、コンテッサの方が座面が広い。
アメリカ人はあれで大丈夫なのかと余計なことを考えてしまう。

Leapはリクライニングが特殊で、後にもたれると、座面が前に出るんです。
この感触が実に気持ちいい。滑らかなんです。
そして背面が、やわらかく肩のあたりを包んでくれる。
Leapは前傾用の椅子と評されますが、それは前傾姿勢を取った時に、座面の前のヘリが凹むから。
しかしそれはほんのわずかで、凹むというよりも、もも裏が当たらないから痛くない、、、というレベル。
椅子から滑り落ちるということはまったくありません。

アームは360°可動ではありませんが、任意の位置にちゃんと動かすことができる。
そしてアームレストはGestureもLeapもとても柔らかくて気持ちいい。
(オカムラのバロンを候補から外した理由は、アームレストが硬いから。コンテッサは Steelcase 並に柔らかい)

LeapのデザインはGestureに比べて地味ですが(平凡と言ってもいい)、見ようによっては「できるビジネスマン的」な風合いがあります。
布製を選べば10万円ちょっとで買えますし、探せばヘッドレスト付きの商品もあるようです。

値段はともあれ、僕にはLeapの方が座り心地が良かった。
コンテッサやアーロンより優れていると思います。
デザインの良さに気づくまで時間がかかると思いますが、大変すぐれた椅子だと言えるでしょう。

試座したショールームはここ。

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