「原発はいらない」 (幻冬舎ルネッサンス新書)小出 裕章
2011-07-27


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3月11日から4カ月以上が経ちましたが、現在のぼくの感想は、東電や政府は相当情報を隠したなということです。
もちろん、政治家なんて原子力に関して素人ですから、御用学者や東電に騙されていた可能性もありますが、いずれにしても、福島原発事故は、チェルノブイリに匹敵する人類史に残る大惨事だということです。
FUKUSHIMAという名前は、日本のみならず世界中の教科書に載ることでしょう。

今回の事故を受けて、ドイツが脱原発に舵を切り、イタリアは脱原発を確定するなど世界は大きく動いています。
いや、アメリカだってとっくの昔に原発に見切りをつけています。

私たち日本人はどういう道を選ぶのでしょうか?

日本に電気が灯ったのは今からわずか129年前です。
それまでは丁髷を結って、蝋燭で生活をして訳です。
近代化した日本はたちまち大量の電力を消費し、その挙げ句に自爆してしまいました。
福島原発周囲から放射線汚染が完全に消えるまでには、おそらく129年以上かかるでしょう。

福島原発の放射線拡散に対して、広瀬隆さんは、子どもは関西に逃げろと言っていますが、本書で小出さんは放射線汚染は日本中(世界中)に広がっていると言っています。
逃げても無駄ということですね。

本当の被害はあと何十年かしないと誰にも分からないでしょう。

原発を推進してきた企業・官僚・学者・マスコミ・政治家。
騙されたと言ってしまえばそれまでですが、私たち日本人だって大多数が賛成してきた訳です。
事情はそれぞれですが。

電力に頼り切った私たちの生活。
地球上で、圧倒的な量の電力を使っている日本人そして欧米人。
これから日本の人口は減っていきます。
ぼくが幼少の頃だった昭和40年代の生活だって決して不便ではありませんでした。
冷蔵庫・洗濯機・テレビ・自動車だってちゃんとありましたよ。

人間の欲望をそそる実利の無い経済から手を引いて、実のある本当に必要な経済だけにエネルギー資源を使っていけば、日本は生まれ変わるのではないでしょうか?
ま、無理か。
[本を読んだ]

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